株)JTBサポートインターナショナル
板橋 利昌さん
Carry on.,「永年勤続表彰」を受賞して
今、パリでこの文章を書いています。滞在ホテルは、昨年オープンした「フーケッツ・バリエール」。サルコジ大統領もこのホテルで就任祝勝会を開いた、とのことです。
今回はお客様3名の少人数旅行、日曜日の今日は視察の合間に朝からベルサイユ宮殿、そして久しぶりにトリアノンを周り、午後3時過ぎにホテルに戻りました。
「永年勤続」ということで、昨年度TCSA永年勤続表彰を受け、それに寄せての一文ですが、私自身、今となっては正確に添乗日数を数える術もなく、お客様から経歴を尋ねられてもいい加減な答えしかできず、ハッキリ言ってあまり自覚がないうちに月日が過ぎた、といった感覚です。
ベストセラー『13才のハローワーク』でも、それ程将来性のある仕事とは評価されていなかった「添乗員」。こんな自覚のない私、そして多くの「仲間たち」が「永年」という域に至るのは、「好きでなきゃできない」仕事であり、逃げ出したくなるような時でさえ、一瞬にして、それこそ良くも悪くも「神様」の存在を信じるような心持が生まれ、その一瞬が経験によるもの、お客様によるもの、お天気でさえも味方になるからでしょうか。
こうしてデスクに向かいながらも、数分後、数時間後の自分、お客様が頭の中で交差し、来るべく最良の最終目的地をたぐり続けています。
高感度なデザインで評価を得ているこのホテルも、これからさらに歴史を刻み、その呼び声も高くなるでしょう。それには、やはり「添乗」と同じく「人」あってのこと。今後も自分自身を信用しつつも固定観念を持つことなく、いつも「Eve-rgreen」な心で「永年」に恥じることなく精度の高い「添乗」を目指して生きたいと思っています。
最後に「永年」を迎えても、この仕事は素晴らしい「スパイス」に満ち、そして続いていきます!